この記事は、突発性難聴に悩まれていた女性の治療経過を詳しく記しています。 実際の患者さんの感想をご紹介しながら、「突発性難聴を治すための重要な治療ポイント」についても詳しく解説していきます。 耳鳴り、難聴、耳詰まりでお困りの方は、ぜひ最後までご覧になってください。 ある朝、急に耳が聞こえなくなる 『患者』 女性、40代、主婦 『症状』 耳鳴り、耳詰まり(突発性難聴) 『来院経緯』 患者はある朝、急に耳詰まりと耳鳴りに襲われる。耳の聞こえも悪く、「ボー」という低い耳鳴り、耳に膜が張っているような詰まり感もあった。 すぐに耳鼻科を受診し、聴力検査をしたところところ右耳の低音難聴がある事が判明。医師から「突発性難聴」の診断を受ける。 病院ではステロイド点滴、ビタミン剤の処方をしてもらう。 患者は去年も同じ右耳の突発性難聴を発症しており、前回は1週間ほどで回復が見られたため、「今回も次第に治まるだろう」と考えた。病院でステロイド点滴を続けたところ、低音の難聴は少し緩解が見られた。 しかし、耳鳴り・耳の詰まりは日に日に悪化していく。周囲の音が耳の中で反響するようになり集中直が低下、耳鳴りのせいで頭もボーっとする事が増える。そのため、最近では家に籠りがちになり、仕事を続けるのが難しくなったため退職もしてしまう。 発症して1か月が経過し、医師から「この状態だと、耳鳴りは治らないかもしれない。上手に付き合っていくしかない」と通告される。他に治療の手立てはないか?とweb上で調べたところ、当院のHPにたどり着き来院する。 突発性難聴の治療経過 1診目 頸部の緊張頭蓋骨の歪み内臓疲労 上記の異常を確認。 治療:曲池・合谷に接触鍼、耳門・聴宮・聴会に置鍼内臓調整、頸椎~腰椎調整 突発性難聴は治療間隔を詰める事で完治率が高まるため、患者には10回の施術までは最低でも週に2回のペースで来るように伝えた。 また、患者には少しの耳の変化も見逃さず、症状を観察してほしい旨も伝える。 2診目 患者から「前回の治療後、症状の大きな変化は特に感じなかった」とのこと。 治療:曲池・合谷に接触鍼、耳門・聴宮・聴会に置鍼内臓調整、頸椎~腰椎調整、頭蓋骨調整、肩甲胸郭関節調整 3診目 患者から「音が少しだけクリアに聞こえるように感じる」との報告がある。 治療:曲池・合谷に接触鍼、耳門・聴宮・聴会に置鍼内臓調整、頸椎~腰椎調整、頭蓋骨調整、肩甲胸郭関節調整 4診目 患者から「翌日は耳鳴りの音が半分になった。すごくラクだったがその翌日にはまた戻った。」との報告を受ける 治療:曲池・合谷に接触鍼、耳門・聴宮・聴会に置鍼内臓調整、頭蓋骨調整、肩甲胸郭関節調整、頸椎調整 7診目 患者から「前回の治療後、すごくラクだった。耳鳴りはほとんどなく、治ったと思った。しかし、今は少しだけ耳鳴りがある。また自分の声がこもって聞こえる。」との報告をうける。 内臓疲労 上記の異常消失 治療:曲池・合谷に接触鍼、耳門・聴宮・聴会に置鍼頭蓋骨調整、脳脊髄液調整、肩甲胸郭関節調整、頸椎調整 8診目 患者から「ずいぶん調子が良い。雨の日は耳鳴りが少しきつくなったが、その日以外はほとんどなかった。周囲の音はまだ少し反響して聞こえる。」との報告をうける。耳鼻科で聴力検査をしたところ、聴力の回復が見られた。 頸部の緊張 上記の異常消失 治療:曲池・合谷に接触鍼、耳門・聴宮・聴会に置鍼頭蓋骨調整、肩甲胸郭関節調整、頸椎調整、脳脊髄液調整 12診目 患者から「常に耳鳴りが鳴っていることはないが、日に数十分程度鳴っている時がある」とのこと。周囲の音の反響や、自分の声がこもって聞こえる、などの症状は消失。 頭蓋骨の歪み 上記の異常消失 治療:曲池・合谷に接触鍼、耳門・聴宮・聴会に置鍼肩甲胸郭関節調整、頸椎調整、脳脊髄液循環調整 15診目 患者から「日常生活に支障は全くなく、快適に過ごせています。」との報告をうける。耳鼻科で聴力検査を受けたところ、左右の聴力が同じくらいまでに回復が見られた。 治療:曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼頭蓋骨調整、頸椎調整、脳脊髄液循環調整 次回から1か月に1回のメンテナンス期に移行することを伝え、治療終了。 突発性難聴に苦しんでいた患者さんの感想 耳鳴り、突発性難聴 鍼灸治療など受けた事もなく全てが不安でしたが、わらにもすがる思いでしたので… こんな治療で本当に良くなるの…?。 クリニックや病院でも薬物療法でも良くならず、上手に付き合って行くしかないと言われても、ダメもとで治療してみて下さい。今以上に悪くならないと思いますよ。先生を信じて通院して良かったです。 突発性難聴は「内耳の血流」を良くする事で改善する まず、突発性難聴を改善させるには、”血流を良くする事”が最も重要です。 耳鼻科でも内耳や脳の血流を良くするためのお薬を処方されますよね。それも耳の血流を良くする事で、耳鳴りや難聴を回復させる事ができるからです。 しかしながら、突発性難聴の方の中には、お薬だけではなかなか内耳の血流が良くならない方が一定数います。そして、この場合「一生付き合っていくしかない」という判断を病院でされる事もあるのです。 ですが、だいじょうぶです。内耳の血流を良くする方法はいくらでもあるのです。 当院では内耳を良くするために3つの手法を取ります。そしてこの3つによって内耳の血流は上がり、耳鳴り・難聴を回復させる事が出来るのです。 内耳の血流を良くする3つの方法 内耳の血流を良くする方法は以下の3つの手順を踏みます。 顔面部への鍼頭蓋骨の調整内臓の調整 まず、大事なのは顔面部の鍼です。 髪の毛ほどの細い鍼を耳前の3カ所のツボに刺入します。実はこれが最も有効的な治療なのです。 突発性難聴を起こした近い場所にダイレクトに刺激を入れることで、内耳とその周辺の血流を促進する事が出来るのです。発症期間が短い方や、その度合いが軽度な方であれば、これだけでも大幅な改善が見られる事もあるほど有効的な治療なのです。 次に、頭蓋骨の調整について。 内耳の血流を良くするには頭蓋骨の調整をする事も重要です。突発性難聴の方を含め、メニエール病の方にも共通する事ですが、耳の症状が出る疾患では「頭蓋骨の歪み」が出ている事が多くあります。 頭蓋骨が歪むと、顔面部の血流低下を引き起こし、めまいや難聴といった耳の症状を引き起こすのです。 さらに、「頭蓋骨の歪み」があることで「首の緊張」を強めてしまう事もよくあります。首には血管や神経が多く走っており、それは顔面部の血流を大きく左右します。当然、内耳の血流にも大きく影響し、さらなる耳の悪影響を引き起こしてしまうのです。 頭の骨をひとつひとつ丁寧に調整し、頭蓋骨の表層(硬膜・クモ膜・軟膜)を緩め、脳脊髄液という体全体に栄養素を運ぶ液の循環を高めていきます。 これにより、脳脊髄液(CSF)という”頭と脊柱の周囲を流れる栄養素”の循環も促進する事ができるため、結果的に全身の血流アップが可能になるのです。 最後に、「内臓の調整」について。 「耳なのに内臓調整が必要なの?」と疑問に思う方も多いでしょう。実は、東洋医学的には”耳”と”内臓(特に腎臓)”はすごく関係があります。 また、 内耳の血流が悪くなるのは「ストレス」や「体の疲労」が原因のため、これらを解消するのに一番適しているのが「内臓の調整」でもあります。東洋医学的見地、西洋医学的見地からしても「内臓」というのは耳にとってすごく影響を与えるのです。 「内臓調整」をする事で身体の免疫力や回復力を高め、さらに内耳の血流も促進する事が可能なのです。 耳の治療は早く始めるに越したことはない。 現代医学的には、悪くなった聴力はだいたい2週間で固定されると言われています。正直に言うと、「2週間は言いすぎかな…」というのが私の印象でもありますが(2週間以上経過した患者さんでも聴力が戻る方が多かったため)、それでもやはり治療を開始するのは早いに越したことはありません。 やはり治療開始が遅れると、それだけ治療期間もかかりますし、治るスピードも緩やかになります。なので、突発性難聴の方は病院の治療と並行した状態でも大丈夫なので、できるだけ早く当院に来てほしいと思っています。 ただ、安心していただきたいのは「2週間が経過しても治る見込みはある」ということです。 今回の患者さんであるA・Hさんの場合は、突発性難聴を発症してから1か月以上経過した状態で来院されましたが、聴力・耳鳴りを元に戻す事が出来ました。 A・Hさんは3診目の時点でかすかではありましたが耳に変化があり、その後は右肩上がりで改善していきました^^なので、もしこの記事を読んでいる突発性難聴の方で、発症して時間が経過していたとしても諦めないで欲しいです。 病院で治らなかったとしても諦めないでくださいね。 私が何とかしてみせます。
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